美しいバレエの基本解説:トンべパドブレ|NOAバレエスクール

2025.03.17

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◼はじめに

バレエの美しい振付を引き出すための基本動作を知ろう!
今回はトンべパドブレについて説明していきます!


◼トンべパドブレの解説

「トンベパドブレ」は、パ(動き、ステップ)の一種で、予備動作になることが多いです。
パドブレの役割は、パとパのつなぎですが、「トンベパドブレ」とはどのような動きなのでしょうか。


〇動き方


トンベはフランス語で、「転ぶ、倒れる、落ちる」という動詞(tonber)が元に、名前が付けられました。ですので、動きとしては「落ちる」イメージで、タンジュされた片脚の爪先数センチを、前・横・後ろのいずれかの方向に重心移動します。この時、「ドスンっ」ではなく、「ふわ~、そ~っ」と妖精のように行います。「ブレ」は「詰める」という意味があり、パドブレは、細かく足を刻みながら、移動するステップです。


○動きの解説

「トンべ」は、骨盤を進行方向に向けて、腰をしっかり押し出し、後ろの内腿を持ち上げます。下から移動しないようにすることがポイントです。前の脚をプリエしながら、後ろの脚はしっかりと上げます。「ブレ」では、脚の使い方が大切になってきます。脚をしっかりと閉じ、細かく行います。この時、脚が閉じきらなかったり、ブレが大きすぎたりすると、軸がまとまらず、次の動きがしにくくなってしまいます。足をしっかりと閉じきり、
前の脚に乗り切ることがポイントです。そのポイントを押さえると、軸が安定します。体の方向に合わせて、顔を向け、腕を開きます。腕は進行方向の腕から広げ、パドブレで逆方向の腕を広げます。


◼美しいトンべパドブレを引き出すための練習方法

〇その場で練習

出した脚を移動させず、その場で一方の脚はシュル・ル・クゥ・ドゥ・ピエ(通常レッスン時クゥ・ドゥ・ピエと言われることが多い)にする練習。


〇移動しながら

出した脚を移動して床につき、もう一方の脚はつま先を床につける。(ポイント タンデュ)
または45度、シュル・ル・クゥ・ドゥ・ピエにする。
まずはこのように超基礎練習から始めてみましょう!
そして、流れ作業でやらないことが重要になっていきます。適当にやってしまうと中途半端なポーズに繋がってしまうため、美しい「トンベパドブレ」をスローモーションで習得して、バレエに磨きをかけましょう。


◼トンべパドブレの活用例

<〇トンベ・パドブレ・ピルエット(アンドゥオール、アンドゥダン)

「ピルエット」とは、回転を意味する単語で、その場につま先でパッセしながら回転するパです。回ることに意識しすぎず、基本的なパッセの形を崩さないようにしましょう。「トンベパドブレ」は変わらず、パドブレの最後の脚を四番の脚にして、ピルエットを行います。


〇グランワルツ(トンベ・パドブレ・グリッサード)

グランワルツという振付があります。初めての方は、アラベスクのポーズから練習していき、慣れていくとアラベスクに変わって、大きなジャンプが入ってきます。アラベスク・ジャンプに至るまでの助走が、「トンベ・パドブレ・グリッサード」にあたります。「トンベパドブレ」よりも流れに乗りやすいように応用が入ります。「パドブレ」は通常と変わりません。「グリッサード」は、五番ポジションで両足プリエし、進行方向の脚を横にすり出します。その時、重心は逆の脚にかけます。重心をかけている脚を踏み切って、移動します。この時、空中で脚を伸ばします。進行方向の脚でプリエで着地し、五番ポジションに持っていきます。大きな動きに注目しがちですが、この「トンベ・パドブレ・グリッサード」を丁寧に行うことで、振り付け、踊り全体が美しく整います。


◼最後に

いかがでしたでしょうか?トンベパドブレをマスターすれば、演技にメリハリがついて、表現力がアップします。更に自分のバレエを魅力的なものにしちゃいましょう!